日本総合悲劇協会Vol.6『業音』

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第6回 ゲスト:村杉蝉之介





15年前と同じ役柄を演じる村杉蝉之介と、『業音』は今回が初参加の宮崎吐夢。初演組と再演組のふたりが考える、「お客さんを楽しませるのは、どうしたらいいか?」。

(※この対談の完全版は劇場で販売する『業音』公演パンフレットに収録します。)





吐夢 今回の『業音』で初演と変えたいところとか、初演でできなかった反省とかあったりするんですか?
村杉 初演のときは若かったから……って言っても35歳だったんですけど。そのときよりは大人なんでそれなりに。今回改めて台本を読んだら、「俺、ちゃんと意味を理解しないでセリフを言ってたのかもしれない」って思って。
吐夢 初演は台本が出来たところから考えずに覚えてやるしかないからね。
村杉 前回はセリフのリズムで早口で喋ってた気がする。最初はホモって設定もなかったんですよ。途中で追加されたんです。
吐夢 初演で役者に当て書きされていた台本を、今回は劇団員でやるわけじゃないですか。初演の良さとは違う何かを我々チームで出して、お客さんを楽しませるには、どうしたらいいと思いますか? 僕みたいに初演に出ていなかった人は何で勝負すればいいんでしょう。
村杉 素材のよさで(笑)。あとは仲の良さ?
吐夢 年老いた内輪感(笑)。グダグダ感、なあなあ感で勝負していきたいですよね。
村杉 はははははは。
吐夢 若いときみたいにスリリングじゃないところで。


(※この対談の完全版は劇場で販売する『業音』公演パンフレットに収録します。)